第2回: 動画装置の考古学 前編

目次


感光写真講評

まずは感光写真の講評をします.
どこを撮ったのか,工夫した点などをなるべく具体的に教えてください.
写真感がどう変わったかなどもあれば聞きたいです.

視覚装置の分類


初回に続き改めてこの図を見てみます.
動画が発生したのは図の右上のパートで,

  • 空間的には連続
  • 時間的には離散

している状態で歴史的には変化してきました.

それは,
静止画が高速で切り替わる
形式のアニメーションということです.

これらの視覚装置を具体的に見ていきます.

Scanimation

Scanimationとはスキャンとアニメーションを合体させた言葉で,複数のアニメーションフレームを縦に分割して並べた静止画に対して大量のスリットを通過させるとアニメーションが描かれる形式の動画装置です.

動画では,単純なScanimationだけでなく,様々な素材を使って結果的にScanimationの原理で動画になるようなアプローチも試みられています.


Phenakistiscope

Phenakistiscopeとは鏡越しにスリットが空いた円盤を手動で回転させることで,スリットの隙間から見える絵が少しずつ変わって動いて見える動画装置です.

Zoatrope

ZoatropeはPhenakistiscopeが円筒状に展開されたような形状で,同じくスリットから見た絵が少しずつ変わって動いて見える動画装置です.

Praxinoscope

PraxinoscopeはZoatropeのスリットの代わりに鏡を中央に置くことで,離散的にフレームを送ることができ,動いて見える動画装置です.

ScanimationをProcessingで作る

今回はまず,Processingでスキャニメーションを作ってみます.
手順は大まかに以下のとおりです.

  1. スリットの幅とアニメーションフレームの数を決める
  2. Processingでスリットの画像を作る
  3. Processingでアニメーション画像を作るor他のソフトなどから用意する
  4. Processingでアニメーションの画像複数を1枚のScanimation画像に結合する

動画の通り作業していきます.

課題

授業内課題

作ったScanimation装置をスマホで動画撮影しアップロードしなさい.

締切: 2022年10月11日16:00
提出先: Google Classroom

来週までの課題

Scanimationで作品を作り,スマホで動画撮影しアップロードしなさい.

※10月18日の授業の最初に講評するため,10月18日は現物持参すること

締切: 2022年10月17日23:59
提出先: Google Classroom